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日本のモビリティーインフラの変革に向け、100年続く組織の「礎」を作る

GO株式会社は、2023年5月ゴールドマン・サックスを割当先とする第三者割当増資(当社シリーズDラウンド)により、100億円の資金調達を完了。社会的にもモビリティインフラの変革者としての期待が高まっています。

今回の資金調達をリードした執行役員 経営戦略本部の本部長 宮坂は「GOの急成長をしっかり支えられるだけの“強いコーポレート部門づくり”が急務」と語ります。今回は、コーポレート部門が取り組んできたこと、GOだからこそ経験できることについて話を聞きました。

宮坂 大介(みやさか だいすけ) 執行役員 経営戦略本部 本部長
大学卒業後、バイサイドアナリスト、企業再生コンサルタント、M&Aアドバイザリーを経て2008年にリクルートに入社。M&A部隊、ファイナンス部隊の実務責任者として同社のM&AやPMIの多くを執行、金融子会社の再建に携わる。またグローバルIPO等の財務戦略・資本政策を牽引。2015年からは野村證券の投資銀行部門でTMTセクターの次長として大手インターネット企業を中心としたファイナンス案件等を手掛ける。2018年より株式会社Viibar(現・VideoTouch株式会社)の取締役CFOを経て、2021年6月よりGO株式会社(旧:株式会社Mobility Technologies)に参画。2021年12月 経営戦略本部 本部長、2022年9月 執行役員に就任。


GOの急成長を支える“強いコーポレート部門”が必要

——GOの経営戦略本部の取り組みについてお聞かせください。

入社して2年強経ちますが、一貫して注力してきたのは経営戦略本部のみならずコーポレート部門全体の体制強化です。

僕が入社した2年ほど前は、タクシーアプリ『GO』の認知が急激に拡大し、事業面においては並みのスタートアップの域をはるかに超えている一方で、企業体制・コーポレート面としてはまだ一般的なスタートアップレベル。これからの売上の伸び方や事業の広がりを予測すると、コーポレート組織を強化していかなければ、コーポレートが事業成長を制約してしまうという課題感があったんです。

歴史的なところでいうと、GOは2020年に旧JapanTaxiと旧DeNAオートモーティブ事業の統合によって誕生。旧JapanTaxiにはコーポレート部門があるものの、事業統合した旧DeNAオートモーティブは持っていない状況でしたから、1社で統合後の2社分を支えなくてはいけない、それも全く文化や思考の異なる従業員を取りまとめなければいけない…そういった難しさがありました。

この難しさを抱えながらも、ここ2年超をかけてGOが持つ個性や経営陣が大事にしている想いなどを聞きながら、経営が掲げるミッション、ビジョンを実現し、支えていけるような体制を作っていくことを、慎重かつ丁寧に進めてきました。

——部門強化の成果の一つが、2023年5月の「ゴールドマン・サックスより100億円の資金調達完了」になりますか。

そこに注目が集まりがちではありますが、あくまで数多ある強化の成果の1つに過ぎません。これまではトヨタグループ各社やNTTドコモをはじめとする事業会社(ストラテジックパートナー)からの資金調達を実施してきましたが、今回は事業面での提携やシナジーを追求するストラテジックパートナーではなく、純粋な成長や企業価値の向上のみを評価する海外の金融投資家に新たに参画を頂くというのが大きな狙いでした。

そのような狙いやスタートアップ企業に厳しい向い風が吹く市況のタイミングで世界を代表する金融投資家であるゴールドマン・サックスさんに評価を頂けた事は大きな価値があると思います。

「100億円の資金調達」という「点」での話ではなく、IPOやその後の持続的成長につながっていく前提のもとで今回の資金調達を実施。海外の金融投資家が注目を集める第一歩は踏み出せたと思います。

会社の飛距離は、コーポレート部門の強さで決まる

——宮坂さんが考える“強いコーポレート部門”について教えてください。

これまでM&AやPMI、グローバルIPO等の財務戦略・資本政策などさまざまな経験をしてきて思うのは、「会社の飛距離は、コーポレート部門の強さと密接な関係がある」ということです。

強いコーポレート部門というのは、権限を持ち上位下達に振る舞う組織でもないですし、伴走するだけの組織でもなく、それに加え文字通り全てを受け止め、支えていけるような寛容性、包容力のある組織だと思っています。経営のアグレッシブさを損なわないだけではなく、最大限尊重し活かしていく。ただ一方で崖から踏み外さないように際は見極め、守っていく。そんなスタンスと実践がコーポレート部門全体に求められると考えています。

——“自由に動ける環境整備”のようなイメージでしょうか。

そこでいうと、僕は「コーポレート部門は、高いビルを建てるための地盤のようなもの」と捉えています。例えば、50階の高層ビルを建てようと思ったら、やっぱり地盤がしっかりしていないといけない。そこで手抜き工事をしてしまったら、何かあったときにすぐに壊れてしまうと思うんですね。しかし強い地盤が作れていれば、50階といわず100階のビルを建てることだって難しくない。それはすなわち「会社の飛距離」と言えると考えています。

——コーポレート部門の重要性を感じた原点は、どこにありますか?

だいぶ古い話になってしまいますが、大学生の頃、ベンチャー企業でのアルバイト経験があるのですがそこだと思います。経営も何も分からない大学生ながら、当時働いていた会社のあり方を見て“もったいない”と感じていました。

——どういうことでしょう?

その会社は、伊藤忠出身の方、中国の天才エンジニアの方がタッグを組み、ツインターボで経営されていた会社で、非常に面白い企画とそれを形にする技術力、そしてそれを広げていく営業の腕がありました。けれど、コーポレートの基礎機能については、当時全くの素人学生であった僕の目から見ても全く整備されておらず、非常にバタバタしていました。

もっと会社が成長していく可能性があるのにもったいない…。ここに対して自分は何ができるだろう。彼らを支え、会社の成長を後押しする存在になれないか。そう考えたのが、自身がキャリアとしてCFOを目指し、コーポレート全般を強化していく事に拘りを持ったきっかけです。

この「経営者のやりたい事を余すことなく実現するために力になりたい、それを支えるパートナーになりたい」という感覚はずっと根っこにある気がしますね。

100年続くモビリティーインフラの「礎」を築く

——GOの経営戦略本部で働く面白さについて教えてください。

一番は、会社が非常にアグレッシブで大きく成長、変革するタイミングなので非常に多くの貴重なコーポレートアクションを経験出来る点です。「100億円の資金調達」のお話をしましたが、その規模感もそうですし、出資企業であるトヨタ自動車やNTTドコモとのやり取りなどもそう。スタートアップ企業ではありますが、周囲からの期待値は、そこを超えてくるものだと思います。

僕がGOに入ることを決めた理由も同じで、シンプルに「やれることが多そう」と感じたからなんです。ありがたいことに、リクルートや野村證券という大きなフィールドで難易度の高いチャレンジを数多く経験できたので、それを活かし切れる環境に身を置きたいと考えていました。GOであれば自分自身の経験を存分に活かせると思えたし、貢献できることが大きい。会社の成長を後押しできると思えたんです。

——GOのコーポレート部門には、どのようなタイプが向いていますか?

僕が重視しているものは「本質性」と「柔軟性」の2つです。冒頭でお伝えしたようにGOはものすごい勢いで成長していますから、良くも悪くも数ヶ月後は今とは全く違う景色が見えている可能性があります。一般的にコーポレート部門で働く方々の多くは、ルールやオペレーションを作ると粛々と守っていく傾向にあるけれど、GOにおいてはそれだとなかなか難しいと思います。もちろんそれがフィットしている間は良いですが、常に今の状態に合っているかは見ていく必要がある。

そういう意味では、常に本質を問い続ける事、そしてその結果必要であればルールや常識をぶち破ってでも変わっていける柔軟性の両面をお持ちの方は活躍できると思います。

——他にもありますか?

これは僕の最大の拘りでありますが、あくまで「個の最大化」ではなく、「組織の最大化」を優先して考えられる方です。会社を持続的に成長させていくためにどう貢献するのかもちろん、これがやってみたい、こんな業務にチャレンジしてみたいといった“個人のWill”に耳を傾けそれを最大限尊重しアサインはしていますが、それも「組織全体を高めていく」という前提があってこそ。

極端な話、本部長である僕がいなくなったとしても、会社の機能は止まらずに動き続け、発展していく。そんな組織を作るべきだと思っているんです。誰か特定の個人に依存する体制ではなく、100年続くモビリティーインフラの「礎」を築いていく。そういう考えに何かしらのシンパシーを感じてくれる方と一緒に、GOのコーポレート部門を創り上げていけたら嬉しいですね。

※掲載内容は2023年9月時点の情報です。

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