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GOのプロダクトのこれからの“旗振り役”に。IoTエンジニアたちがプロダクト開発にかける想い

GOの特徴のひとつとして、エンジニアがタクシーアプリ『GO』のみを開発しているわけではないことがあげられます。

車載機、タブレット端末、さらにはドライブレコ―ダーなど、移動にまつわるさまざまなプロダクトを開発し、世の中に提供しています。

今回は、IoT本部 IoT開発部から2人のメンバーが登場。タクシーアプリ『GO』の機能性向上に欠かせない車載用タブレット端末を開発するエンジニアです。

2人はなぜGOの扉を叩いたのでしょうか? GOでの仕事に対する想いに迫ります。

遠藤えんどう 一樹かずき
IoT本部 IoT開発部 車載システム第1グループ

大学卒業後、基幹システム開発会社、ARゲーム開発会社で、主にサーバーサイドを担当したのち、スマートロックの開発会社でアプリ開発を経験。GOでは乗務員タブレットアプリの開発を担当する。

小川おがわ 将人まさと 
IoT本部 IoT開発部 車載システム第3グループ

前職ではスタートアップにて車載機関連のミドルウェア開発に携わる。10年ほど働いたのち、転職を決意。2022年2月、GOへ入社する。


GOで活躍するIoTエンジニアたちのバックグラウンドとは

ーまず、お二人の前職の仕事内容を教えてください。

遠藤 一樹
IoT本部 IoT開発部 車載システム第1グループ

遠藤:スマートロックを開発する会社でtoC向けアプリをつくっていました。とはいえ、チームの開発規模がバックエンドを含めて5名ほどだったので、アプリ開発以外も何でもやるような状態でした。会社や仕事は楽しかったのですが、より専門性を高めたかったことと、チーム開発に携わってみたかったことから、転職を決意しました。

小川:私は車載機のアプリケーションを開発するスタートアップでミドルウェアを開発していました。ただ、AppleやGoogleといった外部のプラットフォーマーがどんどんクルマの世界に入ってきて、私たちがやっていたUIを構築するアプリケーションが太刀打ちできなくなっていって。会社としていわゆる North Star 的なプロジェクトもどんどん消えていったので、転職を決めました。

ーなぜGOを選んだのでしょうか?

遠藤:もっとハード寄りの話を理解できるようになりたかったからです。専門性を高めるうえで、GOのサービスが一番複雑だったというか。

GOの場合は、一般的なアプリと異なり、ハードはもちろん、後部座席タブレットとの通信やサーバとの通信などさまざまな構成を見なければいけません。複雑で大変そうだと感じた一方で、複数のシークエンスを管理していくことにワクワクしたのを覚えています。

小川 将人
IoT本部 IoT開発部 車載システム第3グループ

小川:私はクルマに軸足を置いて転職先を探していたところ、当時の株式会社Mobility Technologies(2023年4月よりGO株式会社に社名変更)からスカウトメールが届いたことがきっかけです。ユーザーと密接にやり取りできる世界に憧れもあって、乗客や乗務員の方たちとコミュニケーションできるサービスに興味を抱きました。

特に魅力に感じたのは、車載タブレットを自社で開発していたことです。車載機アプリを開発していた立場からすると、カーナビで使える乗務員アプリをつくるのが一般的な発想です。

ただそれをやろうとするとさまざまな理由で実現が難しい。そんな中で、自分たちでタブレットをつくって、しかもメーターとも連携して……ある意味力技で自分たちが信じていることに引き寄せているところが、非常に好印象でした。

「ITを使ってタクシー配車を実現するんだ」というところから逆算して、様々なルールや習慣・運用への対応、ユーザビリティの必要性から、タブレットを作ってしまおう、と。コンセプトの押し付けではなく、自分たちが信じる方向へ導いていくようなやり方に感動しました。

エンジニアも、エンジニア以外のメンバーも、層が厚い

ー入社前後でギャップを感じたことはありませんでしたか?

遠藤:ギャップというわけではありませんが、周辺サービスの規模の大きさには驚かされました。言葉を選ばずにいうと「手に負えないほどのデカさ」というか(笑)。

サーバーの数も多いし、それぞれのサーバーにマイクロサービスも紐づいているので、役割を理解するところが大変で……なんなら未だに理解できていないところもあるぐらい(笑)。入社から1年半ほどの間で、構成もどんどん変わっていくし……変化の速さにも驚かされています。

なるべく手元だけ見ていればいいように周りのチームが依存関係なくつくってくれているものの、全体像の把握は難しいですね。社内のノウハウ共有のためにメンバーが交換留学のように1ヶ月ほど別のチームで働く試みなどを活用しながら、周囲の理解を深めているところです。

もうひとつ、驚いたのは専門性の高いメンバーの存在です。前職はメンバーが少なく、モバイルの経験者もいなかったので……チームメンバーの存在、専門性の高いメンバーの存在はとても心強く感じています。

ー小川さんはいかがでしょうか?

小川:遠藤さんと違う切り口だと、ビジネスサイドのメンバーの存在です。フィールドエンジニア、渉外担当、ヘルプデスクのようなエンジニア以外のメンバー層の厚さに驚きました。

層が厚いからといっても、決して距離があるわけではない。基本的にSlackなどでの会話になるのですが、顔が見えるというか、考えていることや困っていることが非常に見えやすい環境でした。会社としてビジネスを進めていくうえでの一体感はあるので、働いていて「社会に価値を提供している」という手応えは得やすいです。

一方で、実務面ではまだ課題に感じる部分もあって。会社として過渡期を迎えているからこそだと思うのですが、組織が大きくなるにつれて、グループに分かれていくと、状況によっては隣り合った組織同士のコミュニケーションが不足している場面も出てきます。

以前QAが車載機のテストをしようとしたときに動かなかったことがありました。遡ってみると、テスト前に関係各所がコミュニケーションをとって動作確認や仕様のすり合わせをしていたら、おそらく解消できたはずなんです。

車載機は誰かひとり、ひとつのチームで完結するプロダクトではないのでさまざまなチームと連携をとっていく必要があります。組織間でのコミュニケーションデザインというか、誰かが“旗振り役”になっていく必要性を感じています。

コミュニケーションの課題を解決するために

ー旗振り役の件で、小川さんが手がけたことがあると聞きました。

小川:新しいタブレット開発の際の担当領域を変えたことです。これまではタブレット開発における電気や回路、OSまわりをハードウェアチームが担当していたところを、今後は私たちもアプリケーションに加えてOSも担当していくことにしました。

私はいわゆる組込エンジニアで、ハードウェアのエンジニアともそれなりに連携をとってきたので、新しいタブレット開発時の連携について考えていたのですが、OSに一番触るのは私たちなんですよね。組織的には無茶な動きだったかもしれませんが……。

ーその後、やりやすさという点ではいかがですか?

小川:非常にやりやすくなりました。開発をお願いしているベンダーとのやり取りも、これまではスプレッドシートで管理していたのですが、どうしてもコミュニケーションを重ねづらくて。

特に他社の人ほど対話を重ねないとうまく回らない認識があったので、普段我々が使用しているトラッキングツールを導入してもらったところ、打ち合わせでもコメントもらえるようになったので、かなり改善されてきているように思います。

遠藤さんのチームともこれまではコミュニケーションが少なめでしたが、疎通テストをやったり、目線合わせの時間をつくったりしたところ、かなりやりやすくなった気がしています。

遠藤:本当に助かっています。ありがとうございます。

ー疎通テストとは?

遠藤:「仕様書に従って実装した内容と理解がどの程度あっているか、検討漏れや認識齟齬がないか」を確認するテストです。そのあたりのセッティングも全部小川さんがやってくれました(笑)。

小川:明確な意思があっても仕様に起こすと違う解釈をされてしまう余地が残ってしまうんですよね。それこそQAが始まってからだと迷惑をかけてしまうので……半ば無理やりやらせてもらいました。チーム間の連携は、本当に問題が起きやすいので。

遠藤:コミュニケーションしやすくなったことで、放置していたらこの後自分が辛くなるであろう課題を先に相談できるようになったので、まずありがたいですよね。これまではマネージャー同士が相談して決めていたところを、現場のメンバーが話せるようになったので、認識の相違も少ない。

改めて、旗振り役として「自分たちで進めていく」という意識を持つことの大切さを痛感しました。基本的にはやっちゃいけないことなんてないので、「こういうことをやりたい」と自信を持って進めていくこと。旗を振り続けることで信頼にもつながるので。

小川:最近はベンダーとのやり取りも多いのですが、コミュニケーションの齟齬を防ぐためにも窓口の方ではなく「技術者と話したい」と要望を伝えています。結構乱暴なことをしている自覚はありますが、そこまでやらないと解決しない部分もあるので。

エンジニアとしての“色”を見つけてほしい

ー今後やっていきたいことを教えてください。

遠藤:自分は手元や足元を整理しつつも、どんどん新しい方向へ進んでいきたいと考えています。歴史的経緯のあるプロジェクトの足元が整えきれていないという現状なので、今のビジネスモデルを見直して「こういうふうにやればいいよね」とブラッシュアップし、次につなげていきたいですね。

小川:私はやはり対話を増やしていくことですね。単に集まって雑談するだけでもいいのですが、組織としてコミュニケーションの機会をつくることで開発スタイルを洗練させていきたい。たとえば、より具体的にアジャイルを意識していくとか……。

とはいえ、そういったことに四角四面に取り組んでいくことはうまくいかないと思うので、自分たちなりにアレンジしていくことになると思います。個人的にはもっと開発スピードを速められると思っているので、コミュニケーションがボトルネックなら解消していくつもりです。

ー具体的にはどのようなことを考えているのでしょうか?

小川:まだぼんやりしているんですよね。今は関連するチームの連絡会みたいな時間を設けていて、ちょっとした疑問や「こうした方がいいよね」という議論を都度対応しているのですが、もっとスムーズにできるようになることがある気がしていて……「もっとうまい形があるよな」って思いながら、試行錯誤しているところです。

ーありがとうございます。最後に、どういう人と一緒に働きたいかを教えてください。

遠藤:先ほどの話にも通じますが、自分で旗を振れる人。理想を抱いて入社しても、必ず何かしら現実との乖離を感じる部分があるはずなので、物怖じせずに埋めていくことができる人と一緒に働きたいですね。

小川:うまく言えないのですが、自分の仕事観というかテーマをお持ちの方と一緒に働きたいですね。私は結果として車載機にずっと関わってきたのですが、振り返ってみると自分なりに会社のやりたいこととテーマが重なっていた。

別に、完全一致していなくてもいいと思います。少しでも重なっていたら周りも「こういうことが好きなんだ」とコミュニケーションを取りやすい。ミッションなどももちろん大事ですが、エンジニアとしてはどこか重なる部分があるといいのではないでしょうか。……ってハードル上げすぎてますかね?

遠藤:テーマというと重すぎるかもしれないので、「色をつくりたい人」でもいいかもしれませんね。自分の興味を発揮し、自分らしさを磨いてくれれば。車載機関連やQA、フィールドエンジニアなどGOにしかない仕事もあるので、興味のありそうなところを見つけてチャレンジしていくことが大切なのかもしれませんね。

※掲載内容は2024年5月時点の情報です。

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