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GO社員の二種免許取得とアプリドライバー実務経験を支援する制度『クルサポ』。運転席から見えたものとは?

2023年7月より、GOでは新たな研修制度『クルー実務体験サポート制度(以下、クルサポ)』がスタートしました。この制度は、GOで働く社員が、第二種運転免許(以下、二種免許)を取得し、実際にアプリドライバーとして20時間以上の実車業務を体験できるもの。

今回は『クルサポ』の概要紹介と、実際にこの制度を活用しているプロダクトマネジメント本部  山田(写真左)と、人材事業本部の小貫(写真右)に、なぜこの制度を利用しようと思ったのか、乗務体験をしてみての感想・気づきなどを聞きました。


“アプリを使う現場のリアル”が体験できる乗務研修

 最初に『クルサポ』の概要と、その目的について説明します。

■ 『クルサポ』とは?
業務上、タクシー業界および乗務員への理解促進が不可欠であると上長が認めた社員に対し、乗務に必要な二種免許の取得およびアプリドライバーとしての乗務研修(実車業務)を業務時間扱いとし、それにかかる諸費用も会社が負担する制度です。

■ なぜ『クルサポ』をやるのか
目的は2つあり、1つ目は実際にアプリドライバーを経験することで、乗務員さんの仕事を深く理解すること。2つ目は、乗務員向けアプリなどの自社プロダクトをリアルな立場で活用することで、開発やオペレーションの課題解決につなげることです。

タクシー業界を起点に交通課題の解決を目指すGOにとって、乗務員さんの仕事を正しく理解することは必要不可欠。GOで働くあらゆる職種の方に有益な時間になると考え、制度化に至りました。


頭で考えるだけでなく、“自分ごと”として体験したかった

実際に『クルサポ』を活用し、研修に参加している2名の社員にインタビュー。二種免許取得・乗務体験をしてみて感じたことについて聞きました。

乗務員さんの仕事をもっと“自分ごと”として理解できたらよりよい開発につなげられるのでは、という想いから『クルサポ』にエントリーした山田。

——『クルサポ』にエントリーしたきっかけは何ですか?

山田:私は入社してから、6年ほどタクシー乗務員向けのアプリ開発を担当しています。長いこと携わっている中で、“タクシー乗務員さんのリアルな心境が知りたい”とずっと思っていたんです。

なるべく本物の乗車場面に近づけようと、自宅でもタクシーメーターのデモ機を置いてみたり、お客様を乗せたときと同じ流れでアプリを使ってみたりするものの、やっぱり実際とは違っていて。本来であれば混雑している道を走っていて、お客様と会話をして、ナビを見て…といった複雑な状況だと思うんです。

ちゃんと体験をして、もっと“自分ごと”として理解できたらよりよい開発につなげられるんじゃないか…という気持ちを持っていたので、『クルサポ』の話を聞きすぐに立候補しました。

小貫:私は、タクシー会社と求職者のマッチングを担う人材事業本部・採用支援ビジネス部に所属しています。主な業務は、求職者とのキャリア面談や仕事紹介などです。求職者に対して「タクシー乗務員の仕事はこういうものです」「最初は不安があるかもしれないけど、こういうサポートがあるので問題ないと思いますよ」といった話を伝えることが多くあります。

ですから、『クルサポ』にエントリーした一番の理由は、「乗務員の仕事」を詳細に知りたかったからです。面白さや厳しさも含めて把握していれば、より納得度の高い説明ができるだろうと考えていました。

現場にでなければ分からなかった“衝撃的な気づき”ばかり

『クルサポ』を活用した小貫。普段は人材事業本部 採用支援ビジネス部でキャリアアドバイザーを担っている。

——実際に体験してみて、どのような気づきがありましたか?

小貫:私は二種免許取得を終えた段階で、まだ乗務研修は行っていないのですが、それでも体験したからこそ得られた感覚があったなと思います。
例えば、求職者の方から「二種免許はすぐ取れますか?」「ちゃんと取れるか不安です」と言われた際には、「普通免許の試験と8割ぐらいは同じ内容なので、大丈夫ですよ」「先日、僕も取りましたけど、思っていたよりスムーズでした」と伝えることができました。求職者の方も「そうなんですね」と安心されていて、そこからさらに興味を深めていただけたと思います。

山田:私は二種免許を取得し、乗務研修は4回体験しました。だいたい月2回のペースで、1回の乗務時間は13時~18時の5時間ですね。

私が乗務して一番衝撃だったのは、運転をしながらのアプリ操作は想像以上に難しかったことです。

開発するにあたって、できるだけ運転中には使わないような仕様にしていたつもりでしたが、急な配車連絡が入れば“すぐに見ないといけない”と思ってしまうし、“到着時間に間に合わないんじゃないか”と不安になってしまって…。分かっていたつもりではあるけれど、「どうしたらいいんだろう」と、ものすごく焦ってしまったんです。

乗務員の皆さんはこういう状況で、アプリ操作をしないといけないのかと実感できたのは、大きな収穫でした。現場にでなければ分からなかった気づきだと思いますし、だからこそ、もっと簡単で、もっとシンプルに使えるアプリにすべきだと強く思うようになりましたね。

さらにいえば、開発における判断基準を持てるようになりました。

——どういうことでしょう?

山田:開発において、社内外問わず「こういう機能がほしい」「ここを変えてほしい」といったあらゆる要望をもらうのですが、全てが同時に対応できるわけではありません。優先順位付けが重要になるのですが、以前よりも自信を持って判断できるようになったと感じます。

実態を知っていれば、以前とは違った視点で考えることができますし、その機能の重み付けも変わってくると思うんです。この機能改善は早く対応したほうがいいと言い切れることは、ものすごく価値あることだと考えています。

乗務前の車体点検を行う山田。「『クルサポ』に参加しなかったらできなかった貴重な体験ばかり」と語る。

現場を知っているから得られる“信頼感”

——『クルサポ』に参加してみて、どのように感じていますか?

小貫:GOに関わっている以上、部門関係なく、あらゆる社員にとって絶対に良い経験になると思います。

個人的には、何においても“現場を知っている人が強い”と思っているところがあるんですよ。例えば、サッカーを教わるなら、サッカーをやったことがある人から教わりたい。それと同じじゃないかと思うんです。

乗務員の仕事を紹介するのであれば、“自分もやってみたい”“不安に思っていたけどやれそう”と思ってもらえるような話をしていきたい。求職者からの信頼感も大きく変わってくると思っていますね。

山田:僕も同じです。乗務員の心情や苦労を知った上で作られたアプリとそうじゃないアプリであれば、クオリティも全然ちがうと思うし、何より乗務員の方からの“信頼感”は全然違ってくると思いますね。

GOにとって、乗務員の方から「味方」と思ってもらえるかはすごく重要なことなのではないでしょうか。

『クルサポ』を経験すると、それぞれの立場でたくさんの気づきが必ずあると思います。事業開発の立場、開発の立場、デザイナーの立場…いろいろな場面で、自分がこれまで思っていなかったような発見があって、それが今後の仕事に活かされていくはずです。GO全体でそういった動きが広がっていけば、結果として、他にはないGOのサービスが実現できると思っていますね。

山田 慶 やまだけい
プロダクトマネジメント本部 プロダクトマネジメント部 プロダクトマネジメント2グループ・グループマネージャー

前職では、旅行、温浴施設など幅広い業界に向けたWEBサービス企画や事業企画に携わる。2018年3月、株式会社ディー・エヌ・エーに入社。現在はグループマネージャーとして、タクシー乗務員向けプロダクトマネジメントおよび、タクシー事業者向けプロダクト全般や支払い請求基盤などのプロダクトマネジメントを担当。

小貫 純平 おぬき じゅんぺい 
人材事業本部 採用支援ビジネス部 コンサルティンググループ

デリバリーアプリ運営企業にて新規開拓営業および新規事業の立ち上げ、店舗CSの管理者を経験。2022年10月、GOに入社。人材事業本部にて、タクシー事業者と求職者のマッチングを実現するキャリアアドバイザーとして活躍。

※掲載内容は2024年3月時点の情報です。

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