【会長×社長対談】Valueアップデート!次の未来へGOするための、GOらしい働き方・価値観
2020年の事業統合から3年以上が経ち、GO株式会社ではMVV(Mission・Vision・Value)のうちのValueについてアップデートを行いました。経営陣が考えたものを決定事項として伝えるのではなく、全社員へのアンケートや個別インタビューを実施しながら、GOの社員みんなが大事にすべき価値観や文化を探り、8つのValueが決まりました。
今回は、会長の川鍋と社長の中島に、アップデートを行った理由、新たな観点で作られたGOらしい働き方・価値観など、Valueに込めた想いについて詳しく聞きました。
事業統合から3年。いまのGOに必要なValueを
——今回、Valueをアップデートした理由を教えてください。
川鍋:一言でいうと、事業統合した2020年に作ったValueがだんだん当てはまらなくなってきたからです。経営陣だけじゃなく、会社全体でそういう雰囲気がありましたよね。
中島:ありましたね。GOは、もともとライバル関係にあった2社が統合して誕生し、ゼロからのスタートだったので、“その当時、必要なもの”として「共闘がいちばん燃える。」「挑戦と利益がエンジン。」というValueを掲げていて。
例えば「共闘がいちばん燃える。」でいうと、当時はGOの組織風土があるどころか、文化の違う会社が一緒になって、みんなごちゃごちゃしている状態だった。「空中分解しないように」「同じ方向に進んでいけるように」という意味合いがすごく強かったんですよね。
でも事業統合から3年が経って、もはや出身企業を気にする人はいないですし、少しずつ“GOらしさ”みたいな考え方や働き方が醸成されてきている。GOが次のステージに進むために必要なValueを決めたいよね、というのが大きかったですね。
川鍋:Mission・Vision・Valueがあるけれど、僕はValueは会社の状況に合わせて変わっていくものだと思っています。Missionの「移動で人を幸せに。」は、GOが目指すべき世界であって、そこはきっと100年後も変わらない。
中島:ですね、Missionは北極星みたいな存在。
川鍋:けれど、そこを目指すために「どう動いていくか?」は、会社のフェーズによって異なってくると思っています。Valueは、現場で使われなければ意味がなくて、思い切り使い倒して、現状に合わなくなったらアップデートしていく。そんな認識でいますね。
社員の声から、GOの価値観を探っていった
——どのように進めていきましたか?
中島:まずは社内で「Value Update Project事務局」を立ち上げ、そのメンバーに川鍋さんと私、それぞれにインタビューをしてもらいました。「GOが次の未来に進むために必要なこと」「GOの個性や独自性とは何か」を決め打ちせずフラットに出し切って、同時に全社員にアンケートを実施しました。
——社員アンケートとは?
中島:GOとしてこれが大事なのに言語化されていない、と思うことを聞きました。GOの社員みんなが大切にすべき価値観や文化は何だろう?と、一人ひとりがじっくり考えるアンケートを実施したんです。
川鍋:けっこうみんなの本音が見えてきましたよね。
中島:そうでしたね。フリーコメントを用意していたんですけど、すごい文量でValueに対する想いを伝えてくれた社員も多かったんです。そこからさらに個別で話を聞いていって。私たちが決めるのではなく、社員の価値観や感情を大事にしながら作っていきたいと考えていました。
川鍋:社員の声を聴いて、もともとあった4つのValueのうち「全方よしを考える。」と「コトに向かって走れ。」の2つはかなり浸透している印象を持ちました。ポジティブな意見が多く、GOらしい考え方・行動であると多くの人が感じていたので、ここはそのまま残そう、GOのカルチャーとして大事にしていきたいよね、となった。
中島:でもね、統合直後のことで記憶に残っているエピソードがあるんですよ。実は最初「全方よしを考える」は、何人かの社員から反対意見があったんです。
「全ての方向を向くっていうのは、何も考えていないのと同じじゃないか」「新しいことを成し遂げるためには、多少の犠牲もいとわず突き抜けることも必要だと思う」「考えすぎて一歩が踏み出せなくなると思う」と言われたことを思い出しました。
川鍋:そうでした。
中島:でも、3年経ってしっかり浸透している状況を見ると、みんなが「ユーザーだけを見ていればいいという話じゃない、タクシー事業者の方や乗務員さんもいる」「環境の問題もあるし、国の規制もある」…様々なステークホルダーの橋渡しとなって、針穴を通すような意思決定をしていかなければならないと、日々実感しながら取り組んできていたんだろうと思う。そういう困難な場面において、立ち戻る場所になったのかなと嬉しく感じていますね。
みんなで意識できる。行動につながるValueへ
——今回、新たな観点で作られたValueはありますか?
中島:「無いから挑む。」「当事者たれ。」の2つですね。3年前は、こういう議論は出てこなかったけれど、会社の成長に合わせて、人数が増え、仕組みが段々整ってきて…そこから生まれてきた課題意識だと感じています。
私は、Valueには大きく2つの意味があると捉えています。1つは、GOの特長を表した言葉で、そういう風土や文化があるからMissionを達成できる。理想に向かって突き進む原動力みたいなもの。もう1つは、行動規範の要素が強くて、このタイミングではこういうところが危ないよね、みんなで注意していこうね、といった話です。「無いから挑む。」「当事者たれ。」は、こちらに分類されると思います。
川鍋:そうですね。今のGOにものすごく必要なことだと思うし、社員全員で「ここは注意していこう」「落とし穴に落ちないよう気をつけていこう」と声を掛け合いたいところだなと思う。
例えば「無いから挑む。」について、僕は社員一人ひとりが選手であってほしいと思っていて。やっぱり会社が大きくなると「管理」が増えていくんですよね。サッカーでいうと、サッカー選手が増えないで、審判とかコーチが増えていくイメージ。もちろんそれは必要なんだけれど、自ら走ってとにかくやってみる。“アニマルスピリット”を発揮しないといけない。
初稿では“アニマルスピリット”を入れていたんですけど、社員からの評判がイマイチだったんですよ。「ものすごく昭和っぽい」と言われて(笑)。
中島:そうでした(笑)。
そこで改めて大事にしたい価値観を整理しました。GOは無いことを生み出す会社なんだから、前例やデータが無いことだらけ。だからといって、そこで諦めるのではなく「無いから挑む。」マインドを忘れないでもらいたいという想いを込めました。
——もう一つの「当事者たれ。」についても詳しく教えてください。
川鍋:これも組織が大きくなってきたから出てきたことですよね。プロフェッショナルな社員が増えていく一方で、だんだんと“自分の領域”の意識が強くなっているように感じていて。
本来、役職やポジションは表層的な部分であって、全てがシームレスで継ぎ目がないものだと思っているけれど、組織の枠組みが強くなっていることに危機感を覚えていました。
中島:会社で起きていることは、自分に関係があることだと考える。自分の担当だから、職域だから…と線を引くのではなく、全てにおいて当事者であるという意識を常に持ってもらいたいと思っていますね。
あとは、最後においた「明るくGO!」は、個人的にものすごく響いてます。
川鍋:そうなんですか?
中島:このValueは、これまでGOの広告クリエイティブを担当してくれているdofのみなさんと、コピーライターの中村直史さんからいただいた言葉ですが、まさに自分自身に当てはまることだな…と思っていて。
GOが向き合っているのは「社会課題の解決」という非常に難易度の高い話なので、グーッと集中していき、そうすると知らず知らずのうちに眉間にシワが寄っている。新たな移動の未来を叶えるって、ものすごくワクワクする未来の話なのに、笑顔を忘れてストイックに取り組んでいるところがあった。
真面目さや緊張感は良さでもあるけれど、いろんな困難にぶつかる課題に向き合うからこそ、明るく情熱を持って進んでいけるといいですよね、という話をもらって。本当にその通りだな、と思ったんです。
川鍋:社員からの評判もいいですよ。すごく印象に残ってるという声を聞きますね。
中島:そうですね、先日、難しい事業方針を発表した後のMTGでみんなから「中島さん、今日は、明るくGO!でお願いしますよ」と言われました(笑)。
川鍋:そうなんだ。みんなにとって身近な言葉になっていますね。
中島:そうそう、Valueの価値は言葉にすることで、その行動をしやすくなることだなと思うんです。川鍋さんや私やマネージャー陣がお小言のように言い続けるのではなく、こうやって標語にすると、「みんなで立ち向かっている感」がものすごく生まれますよね。
川鍋:Valueは言い換えれば「どんな行動をする人がGOらしいか」だから、GOが大事にしている行動がものすごく明確で、みんなが発揮しやすくなる。
壁に書いてあるだけじゃ意味がなくて、みんなの輪の中に入ってベタベタ触られて、知らぬ間に血となり肉となり…そういうものだと思うんですよね。
中島:そうですね。進化させて終わりではなく、Valueを浸透させていくための施策もセットです。例えば、全社会での表彰の場を設けたり、人事考課に導入したり…どの方法がGOに適しているのかを探りながら、しっかり広めていく努力を続けないといけない。
そして、日々の仕事の中で意識して、より行動につながるValueへと社員みんなで育てていきたいと思っています。
※掲載内容は2024年1月時点の情報です。
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